昨日、父の病院へ行ってきました。
先生の説明はこうだった。
病理検査では、癌細胞は確認できなかったとのこと。
癌と思われる部分の一部をとっても、その部分の全部が癌ではなく、癌の部分とそうでない部分が混ざっているとのこと。
だから、『とる場所が外れた(たまたま癌細胞のないところをとってしまった)』可能性がある。
しかし 、癌細胞が確認できなくても、『腫瘍マーカー』『レントゲン』『CT』『PET検査』の全てが癌の疑いがとても高いという結果がでている現実がある。
先生曰く
「物的証拠(病理検査の結果)がなくても、状況証拠(その他の検査の結果)がそろっている」
つまり、絶対とは言い切れないし、良性の可能性もあるが、癌である可能性はとても高い。
ということ。
癌だと思うが、癌細胞の種類が特定できなかった、ということ。
まさか、こんな『説明』をされるとは思わなかった。
肺の白い影が、PET検査で赤くなったところの正体が特定できないなんて。
でも、先生は転移の癌であることを前提に今後の話をした。
外科手術は、もうこれ以上は切除は出来ない。
抗がん剤治療は、効果が出る可能性は30%。
父の82歳という年齢と癌細胞以外にも影響する身体全体へのダメージを考えると、リスクのほうが高いとのこと。
たくさんある癌細胞の種類の内、『なんの種類の癌』なのかわからないのだから、先生も薬の選択は難しいはず。
放射線治療は、父の肺の一部が間質性肺炎になっているので、肺に放射線を当てると、間質性肺炎が悪化する可能性が高いので、やはり、リスクのほうが高いとのこと。
つまり、打つ手がない、ということだ。
とりあえず、間質性肺炎の検査をするため、血液検査と、肺活量の詳細な検査をすることになった。
その結果を聴いてから放射線治療医の診察を受けて、放射線治療が受けられるかの可能性を、直接その医師と話し合うことになった。
厳しい現実。
もし、癌であれば、積極的治療を受けない選択をした場合、どのくらいの進行で、父に残された時間がどのくらいなのかは、癌細胞の種類の特定ができていない以上、先生方も何も提示ができないのだ。
でも、父の中では、ある程度決めてはいるようだ。
『治療はしない』と。
家に帰って、夕方、あえて父に訊いた。
か「『セカンドオピニオン』って知っている?」
父「あれだろ、他の病院でも診てもらうってやつだろ。」
か「そう。お父ちゃん、それ、したい?」
父「いや、しない。あの病院は日本の癌治療の病院の中心だろう、あそこでできなければ、どこへ行ってもダメだ。大学病院は、俺はいやだ」
今の病院は、国の公的な病院だから、比較的差額ベッド代などは安い。
しかし、大学病院では、それよりも高いだろう。我が家では払い続けられない。
それに、父は大学病院に対して、いい印象を持っていない。はっきり言って悪いイメージを持っている。
父は、今の病院の提示した内容を信じて、自分の結論を出すことにしたのだ。
父がそこまで決めているのなら、私は、父が決断したことを尊重し、自分ができることを精一杯するまで。
父には、自分の妹(叔母)や母の妹(叔母)など、『親戚にはこのことは言うな』と、口止めされた。
しかし、先日、叔母(母の妹)には、電話がかかってきたときに、成り行きで叔母に話すことになってしまったので、父に隠れて、叔母に今日の報告をした。
先日、叔母に父のことを話したら、『後悔のないように』と、言われた。
叔母は、自分の父親(私の祖父)に、もっとやさしくしてあげればよかったと後悔しているのだ。
でも、当時まだ小学生~高校生だった私がみていた、亡き叔父やそして叔母の献身的な祖父母を介護する姿は、今でも『見事だった』と思っている。
だから私は言った。
「私は、おじいちゃんとおばあちゃんをあれだけ看ていた、叔父ちゃんと叔母ちゃんを今でもすごいと思っている。この仕事(ケアマネ)について、尚更思っている」と。
私には、叔父や叔母のようには、絶対にできない。
それでも、やれるだけのことはやろうと思っている。
もし、父が高いリスクを背負ってでも放射線治療をするというのなら、それを尊重し、間質性肺炎の悪化を想定内にして、今後のことを考える。
そして、積極的治療をしないと決めたら、その時も父の選択を尊重して、父が毎日父らしく穏やかに過ごせるように、出来る限りのことはしたい。
父に残された時間が、どれだけあるのかわからない。
でも、父が最後まで父らしく過ごせるように、
もし、終末期になった時に、父が穏やかに過ごせるように、
精一杯のことをしたい。
それが、娘として、精一杯できる、最初で最後の『親孝行』になるから。
今日は、父は、釣り堀へ行くそうだ。
父には、今日もこれからも、好きなことをして楽しんで欲しい。
それが、私の願いです。
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ありがとうございました。
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(本当に、本当に、ずっと書けずにごめんなさいっ)
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