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先日、知人からメールが来た。
以前、ブログに書いた、『訪問介護事業所』を経営している、古い知人である。
用件は
『うち(知人の事業所)に来てほしい、給与等の待遇は出来る限り考慮するから』
という、引き抜きである。
彼の会社も人手不足らしい。
確かに彼には、若いころ世話になった。
だからと言って、仕事で公私混同するほど、私も馬鹿ではない。
古くからの知人であればなおさらだ。
彼は、リーダーシップもとれる。
経営者には向いているとは思う。
普通の会社であれば・・・。
彼に、こんなメールを送った。
私は、訪問介護の経験はありませんので、サ責はできません。
※サ責=サービス提供責任者
ヘルパーさんを取りまとめて、
ケアマネと連絡を取り合う管理職的な立場の人。
昨年に頸椎ヘルニアをしていますので、介護の仕事はできません。
今、私はケアマネとして、37件担当しています。難しい状況にあるかたも少なくありません。私はケアマネとして、この37人のかたとそのご家族に対して責任があります。安易に転職は即決はできません。
A(知人)さんは、私をどのような位置付けで、必要と考えているのでしょうか?
私は、まだ2年足らずのケアマネです。
それでも、自分なりに目指しているケアマネ像というのがあります。
それは、間違いなく、営利追及とは相反します。
ケアマネ事業所を立ち上げるつもりならば、私だけでは経験不足です。
それに、私の父が肺癌を再発しています。目立った進行はみられませんが、治療は打つ手がなく、ターミナルを見据えて、転院先の病院の手続きをとったところです。
父のキーパーソンとして動き回っている状態であり、今後の事をかんがえると、給料がさがるのは大変困ります。
父のことを抱えたケアマネでいいのか、そのことも含めて、Aさんがヘルパー会社の経営者として、何を目指しているのか、お聞きしてから、父のことを含めて、考えさせていただきたいとおもっています。
彼から、翌日にメールが来た。
色々書いてあったが、つまりこの話は白紙にしてほしいということだった。
利益追求する社長としては、今の私は『考え方の相違』や『給与待遇面』『家庭事情]』を考えると、雇えないそうだ。
思った通りの返事が来た。
最初から、そう思っていた。
伊達に若いころからの付き合いではない。
彼に、今度はこんなメールを送った。
ご連絡ありがとうございます。
思った通りの返事がかえってきたというのが、正直なところです。
経営者として利益追及は当然のこと。
しかし、介護保険事業所であるなら、利用者さんの立場にたった質の高い支援ができないと、淘汰されます。
その相反するものを、どこに落としどころをつけるかが、大切だとおもいます。
利益追及で走りすぎると、間違いなく、職員は辞めていきます。
私がケアマネとして一番信頼しているヘルパー事業所は、小さな会社です。社長が、専門職として確固たる信念をもって仕事をしているので、ヘルパーさんの専門職としてのレベルが高いです。
私は、そこの会社には絶対の信頼を持ってお願いができます。
介護保険事業所は、利益追及の為には、まず、ケアマネが安心して依頼できる事業所でいられるかという事が大前提です。
一般企業と同じ感覚で経営をしていたら潰れます。
生意気なことを書きましたが、私も若いころのままのかたつむりではありません。
介護職として10年以上、様々な方のご支援をしてきました。
ある夜勤中に私は、心肺停止になったご利用者様の心臓マッサージをしながら、同僚たちに指示だしをしたこともあります。
私もそれなりに、介護職として経験を積んできました。
その上での、『専門職』としての私の意見だと思って、受けとめて頂ければ、幸いです。
彼が、この文章に対してどう思ったかは、わからない。
返事が来ないから。
まあ、まさか私から頭ごなしに言われるとは思っていなかっただろう。
こっちも伊達に、介護職や相談員を合わせて10年以上やってきたわけではない。
介護業界は、売り上げのあげにくい業界だと思っている。
特に株式会社にとって、介護保険での商売は、とてもやりにくい業界だと思う。
なぜなら、自分たちで、商品(サービス)の単価を決められないから。
介護保険で、加算項目があるとはいえ、基本的には一律で決められている。
そのなかで、経営者はどうやって、経費を賄い、人を雇い、売り上げをあげて、利益を出していくか。
利益を積み重ねていかなければ、株式会社としての『体力』がつかない。
会社に危機的な何かがあった時に、『利益積立金』がなければ、会社はすぐに倒産する。
介護業界での利益追求は、本当にやりにくい。
でも、客(ご利用者様)に来てほしならば、それなりに満足できるサービス(支援)ができなければ、客は来ない。
また、安心してケアマネが依頼できる会社でなければ、客(ご利用者様)は、紹介してもらえない。
たぶん、彼がそれがわかっていないのだろう。
ヘルパー会社として、仕事を依頼が来るようにするにはどうしたらいいのか。
そして、人材確保のためにはどうすればいいのか。
それを、もう一度考え直さなければ、ダメだと思う。
そして、何よりも・・・
彼自身が、『何をしたくて』ヘルパー会社を立ち上げたのか。
これが、ご利用者様を支援することとつながっていなければ、間違いなく会社は潰れる。
そのことに、彼が、自分自身で、早く気がついてほしいと思う。
頭が切れる男だけに、余計にそう思う。
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ありがとうございました。
コメントのお礼のお返事は 後日書かせていただきます。
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(本当に、本当に、ずっと書けずにごめんなさいっ)
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