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ただ今、人生の仕切り直し中のケアマネ
プロフィール
HN:
かたつむり
性別:
女性
自己紹介:
心と身体を壊し、まだ人生の仕切り直し中のケアマネ。

保有資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員。ついでに日商簿記2級・全商簿記1級
(Twitter@renrinoeda2)
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厳しい宣告

昨日、父の病院へ行ってきました。

先生の説明はこうだった。

病理検査では、癌細胞は確認できなかったとのこと。
癌と思われる部分の一部をとっても、その部分の全部が癌ではなく、癌の部分とそうでない部分が混ざっているとのこと。
だから、『とる場所が外れた(たまたま癌細胞のないところをとってしまった)』可能性がある。

しかし 、癌細胞が確認できなくても、『腫瘍マーカー』『レントゲン』『CT』『PET検査』の全てが癌の疑いがとても高いという結果がでている現実がある。

先生曰く
「物的証拠(病理検査の結果)がなくても、状況証拠(その他の検査の結果)がそろっている」

つまり、絶対とは言い切れないし、良性の可能性もあるが、癌である可能性はとても高い。
ということ。


癌だと思うが、癌細胞の種類が特定できなかった、ということ。


まさか、こんな『説明』をされるとは思わなかった。


肺の白い影が、PET検査で赤くなったところの正体が特定できないなんて。


でも、先生は転移の癌であることを前提に今後の話をした。


外科手術は、もうこれ以上は切除は出来ない。


抗がん剤治療は、効果が出る可能性は30%。
父の82歳という年齢と癌細胞以外にも影響する身体全体へのダメージを考えると、リスクのほうが高いとのこと。
たくさんある癌細胞の種類の内、『なんの種類の癌』なのかわからないのだから、先生も薬の選択は難しいはず。

放射線治療は、父の肺の一部が間質性肺炎になっているので、肺に放射線を当てると、間質性肺炎が悪化する可能性が高いので、やはり、リスクのほうが高いとのこと。


つまり、打つ手がない、ということだ。



とりあえず、間質性肺炎の検査をするため、血液検査と、肺活量の詳細な検査をすることになった。

その結果を聴いてから放射線治療医の診察を受けて、放射線治療が受けられるかの可能性を、直接その医師と話し合うことになった。


厳しい現実。


もし、癌であれば、積極的治療を受けない選択をした場合、どのくらいの進行で、父に残された時間がどのくらいなのかは、癌細胞の種類の特定ができていない以上、先生方も何も提示ができないのだ。


でも、父の中では、ある程度決めてはいるようだ。


『治療はしない』と。



家に帰って、夕方、あえて父に訊いた。


か「『セカンドオピニオン』って知っている?」

父「あれだろ、他の病院でも診てもらうってやつだろ。」

か「そう。お父ちゃん、それ、したい?」

父「いや、しない。あの病院は日本の癌治療の病院の中心だろう、あそこでできなければ、どこへ行ってもダメだ。大学病院は、俺はいやだ」



今の病院は、国の公的な病院だから、比較的差額ベッド代などは安い。

しかし、大学病院では、それよりも高いだろう。我が家では払い続けられない。

それに、父は大学病院に対して、いい印象を持っていない。はっきり言って悪いイメージを持っている。


父は、今の病院の提示した内容を信じて、自分の結論を出すことにしたのだ。



父がそこまで決めているのなら、私は、父が決断したことを尊重し、自分ができることを精一杯するまで。
 
父には、自分の妹(叔母)や母の妹(叔母)など、『親戚にはこのことは言うな』と、口止めされた。 

しかし、先日、叔母(母の妹)には、電話がかかってきたときに、成り行きで叔母に話すことになってしまったので、父に隠れて、叔母に今日の報告をした。
先日、叔母に父のことを話したら、『後悔のないように』と、言われた。
叔母は、自分の父親(私の祖父)に、もっとやさしくしてあげればよかったと後悔しているのだ。

でも、当時まだ小学生~高校生だった私がみていた、亡き叔父やそして叔母の献身的な祖父母を介護する姿は、今でも『見事だった』と思っている。

だから私は言った。
「私は、おじいちゃんとおばあちゃんをあれだけ看ていた、叔父ちゃんと叔母ちゃんを今でもすごいと思っている。この仕事(ケアマネ)について、尚更思っている」と。


私には、叔父や叔母のようには、絶対にできない。


それでも、やれるだけのことはやろうと思っている。


もし、父が高いリスクを背負ってでも放射線治療をするというのなら、それを尊重し、間質性肺炎の悪化を想定内にして、今後のことを考える。


そして、積極的治療をしないと決めたら、その時も父の選択を尊重して、父が毎日父らしく穏やかに過ごせるように、出来る限りのことはしたい。


父に残された時間が、どれだけあるのかわからない。


でも、父が最後まで父らしく過ごせるように、
もし、終末期になった時に、父が穏やかに過ごせるように、
精一杯のことをしたい。


それが、娘として、精一杯できる、最初で最後の『親孝行』になるから。


今日は、父は、釣り堀へ行くそうだ。

父には、今日もこれからも、好きなことをして楽しんで欲しい。

それが、私の願いです。



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ありがとうございました。
コメントのお礼のお返事は 後日書かせていただきます。
ご了承くださいますようお願いいたします。
(本当に、本当に、ずっと書けずにごめんなさいっ)


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