先日、新入社員の歓迎会をやった。
正直、私は楽しくなかった。
管理者=社長が、やたら新入社員をほめるのだ。
『あなたは仕事が出来る』と。
たったひと月でその人の何がわかるのだろうか。
社長はやたら懇切丁寧に、彼女に仕事を教えている。
4月に入った人の時もそうだった。
私の時と全然違う。
私は、初めの1年は社長の『誉められた』ことはない。
いつも注意ばかりだった。
まともに仕事も教えてもらえなかった。
先日のブロクにも書いたが、
「半年で30件持つのが当たり前!!」
と批評されて、減給となった、5万円も。
誰にも教えてもらえない状態で、必死で仕事していることは、努力を認めるどころか、全く理解していなかったし、見る気もなかったのだろう。
本気で仕事を、ケアマネをやめようと思った。
でも、『利用者様とそのご家族を裏切りたくない』という思いだけが、私を踏みとどまらせ、立ちなおることができた。
社長は、歓迎会で、私のことも『誉めて』いたが、一番苦しい時に、批評しかされなかった私にとっては、しらじらしく聴こえた。
まったくもって、アホらしい。
新人さんが『初回訪問の時に緊張する』という話をしていた時に、私は、初めて利用者様やその家族に、挨拶するときは、『精一杯務めさせていただきます』と挨拶している。と、話した。
私は、『経験も知識もまだまだ足りないケアマネだけれども、それでも一生懸命やります』という気持ちを、その言葉にのせて最初に伝えるようにしている。
そうしたら、新人さんに反論された。
『そんな無責任なことは言えない』と。
彼女いわく、「ケアマネは介護保険上のことしかできない、それ以外のことは出来ない」とのことだった。
まあ、ある意味正論かもしれない。
しかし、私は、この言葉を聴いて、違和感を感じた。
クライアント(←あえてこの言葉を使います)がケアマネに求めていることは、介護保険上のことだけだろうか?
私は違うと思う。
クライアントは、とにかく『助けて』ほしいのだ。
介護保険だとか、そんなくくりは関係ないのだ。
※専門職以外の方への補足:クライアント=『利用者様とその家族』と、
解釈していただければと思います。
彼女が言っていることは、追い詰められたクライアントに、『それは介護保険のことではないので、私の担当外ですので、そのことはかかわれません』と言っているのと同じだとおもうのです。
そんなケアマネを誰が信じるだろうか?
ケアマネは、『ケアマネ』である前に『福祉専門職』として、クライアントの生活を守ることが仕事であると、私は思っている。
私は、なぜかよく、お葬式やお墓の話の相談を受ける。
確かにこれは、ケアマネの仕事ではない。
でも、私が葬儀やお墓の話の相談を、あえて受けているのは、それがクライアントやその家族にとって、『不安なこと・心配なこと』だからである。
私が、自分が持っている葬儀やお墓の情報を伝えると『これで一つ心配事が解決したわ』と言われる。
自身の葬儀やお墓に関することは、クライアントや家族にとって大きなニーズなのである。
身内の死と葬儀・納骨にかかわった人(立ち会ったとか参列という意味ではない)なら、わかるはずです。
それが介護保険上のことであろうと、その範疇外のことであろうと、『ニーズ』である以上、解決するために、行動しなければならない。
ケアマネが『福祉専門職』であるのなら。
『ケアマネ』という立場上、出来ないこともたくさんある。
その時は、『責任をもって』対応できる機関につながなければならない。
不安なことがあれば、ひたすら話を聴き、少しでも、クライアントの不安を理解して、受けとめようと努力する。(あえて安易に『傾聴』という言葉は使いません)
必要なことであれば、厳しいことでも、あえて苦言する。
苦言が言えないのは、信頼関係ができていないからであるか、自分の言葉に責任を持とうとしないからである。
介護の方法や工夫の仕方など、自分が専門職として持っている知識や情報は、必要であれば、説明して伝える。
例えば、転倒した利用者を立ち上がらせる家族に、その利用者と家族に合った身体に負担がかからない方法などである。
その家の事情に合わせた、ケアプランを立てる。
クライアントとその家族それぞれ、介護保険にかけられるお金の限度は違う。
また、クライアントの家族が置かれている立場も違うし、家族歴も違うから、家族ができる範囲もそれぞれ違う。
その範囲の中で、より『ベター』なプランをどう立てるかが、ケアマネの腕の見せどころの一つである。
『ベスト』なプランをたてられるのは、お金を気にしないで立てられる場合だけである。
ケアマネがやるべきことはたくさんある。
介護保険上のことだけをやっていたら、仕事にならない。
以前にも書いているが、私はケアマネは、『利用者様とその家族の生活と人生を守り支えること』が仕事だと思っている。
それは、ケアマネが『福祉専門職』だからである。
たぶん、私の考えに異論を唱えるひとは、多いだろう。
でも、私はこの考えを変えるつもりはない。
なぜなら、子どもながらに、『家族が介護をすることはどういうことか』をこの眼で見てきた。
その光景が、私の支援者としての原点である。
だからこそ、ケアマネは『利用者様とその家族の生活と人生を守り支えること』が仕事だといいきれる。
ケアマネは、逃げようと思えば、いつでも逃げられる。
でも、クライアントとその家族は逃げられないのだ。
最初から自ら逃げ道をつくるケママネを、クライアントがその家族が、信じるわけがない。
だからこそ、『精一杯務めさせていただきます』と私は、言い切るのです。
『腹をくくって、あなた方を全力で支援させていただきます』という思いを込めて。
新入社員さんのような考えのケアマネが多数派で、
私のような考え方のケアマネが少数派なのだろう。
だから、ケママネの『専門職』としての社会的地位が上がらないのかもしれない。
酒を飲みながら、そんなことを思いました。
かなり毒舌辛口ですが、すべて本音です。
訂正する気は全くありません。
では、これから溜まりにたまった、山のような事務仕事に取り掛かります。
年内には何とかしたいっ!!
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