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ただ今、人生の仕切り直し中のケアマネ
プロフィール
HN:
かたつむり
性別:
女性
自己紹介:
心と身体を壊し、まだ人生の仕切り直し中のケアマネ。

保有資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員。ついでに日商簿記2級・全商簿記1級
(Twitter@renrinoeda2)
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『モチベーション』をどう保つか(長文です)

『給料』は、労働の対価。


これをわかっている人は、果たしてどれだけいるだろうか。


 
給料が入るから仕事をするのではなく、
充分な仕事をこなして、
はじめて『給料』を受け取れるのである。

やるべき仕事をせずに、
給料だけもらおうとするのは、
『ただの馬鹿』である。

これは、どんな仕事でも基本である。



ところが、福祉業界は、これが成り立たない。
特に、介護業界は、
どんなに仕事を一生懸命やっても、
事業所に入ってくる『売り上げ』は、
介護保険で決められた、一律の料金である。


例えば、
利用者様の支援のため、
四方八方飛び回るケアマネと、
月に一回、利用票に印鑑をもらって、
形式的なモニタリングだけして帰るケアマネ、
どちらも、事業所に入る1件の担当の金額は同じ。
そんな状態なので、事業所は人件費に十分な経費をかけられない。
(ため込んでいる会社もあると、聴いたことはあるが・・・。)


自分の仕事の結果が、給料に反映されないのである。


みな、ぞれぞれの想いをもって、
介護業界で働くことを選択して、
仕事をしているが、
きれいごとだけでは、生きてはいけない。


一生懸命やっても、それに見合う対価がなければ、
頑張ろうという気持ちが起きるわけがない。

それが、この業界の人手不足の原因の一つだと
私はいつも思っている。


給料の安さもそうだが、そのことで
『モチベーション』を保つことができないのだ。



私は、ケアマネのしごとについてから、
仕事に慣れなくて、精神的に苦しんでいた時期があった。
昨年の今頃から半年間は辛かった。
仕事をしっかりと教えてもらえるわけでなく、
従業員は私だけだから、相談するひともいなかった。

担当件数が25件くらいのころ、
確か、入社して5~6か月位だったと思う。
つまり、経験が5~6か月ということである。
そんなときに、管理者=社長は、私にこういった。

「半年で、30件持つのが当たり前」

慣れないながらも、必死で仕事をしている私にとって、
この言葉は、
「貴方は仕事が出来ない」
と、言われているに等しかった。
更には、5万円の減給になった。

このことを、今の職場を紹介してくれた知人に相談した。
しかし、帰ってきた言葉は、
「うちの新人は、3か月で22件持っている。
 すぐに35件持たされるところもある。
 社長のいうことは、当たり前だ。」
と、2時間半説教された。

私にとってこの言葉は、
私の努力は、一切評価されなかった。
というか、努力が足りないといわれたも同然であった。

私の、仕事に対しする『モチベーション』が崩れるのには、
社長と知人の言葉は、充分すぎるものだった。


でも、今、まだ私は、同じ職場で仕事している。


私が『モチベーションを取り戻す』ことができたのは、

ケアマネの仕事に就くことを、病気の為に
一時は諦めなけらばならない状態だったのが、
奇跡的にケアマネの仕事に就くことができたこと。

『やりたい仕事』に就くために、
色々なことを犠牲にしてきたし、
他の人より、容易にはそこまでにたどり着けなかった
経緯があったこと。

担当している利用者様に対して、
ケアマネとしての責任があり、途中で投げ出すことは
自分自身で許せないと思ったこと。

そして、なにより、
ケアマネの仕事がどうしてもやりたかったから。
自分なりに、
『ケアマネとして働きたい理由』があったからである。


正直、今働いている事業所自体で働くことには
何のこだわりもなく、
いつ辞めてもいいとさえ思ってます。

今では、社長は
「かたつむりさんは、仕事が出来る」
とかいってますが、
一番苦しい時に、努力の部分を全く認めてもらえず、
件数だけで批評されたことが、
いまだに『しこり』として残っているので、
どんな言葉を言われても、今の私の心には響かない。


 でも、担当している利用者様やそのご家族が
こんな私でも頼りにしてくれている。
「かたつむりさんが、ウチのケアマネでよかったわ」
そう言ってくださる、利用者様とそのご家族。
その気持ちを裏切りたくないだけです。


給料が安く、仕事がきつい介護業界では、
何があっても『ぶれないもの』を持っていないひとは、
モチベーションを保つことが難しいと思います。


『世の中お金じゃない』と、言う人もいますが、
今の社会は、お金がなければ生きていけません。

少なくとも、私は『お金がない』ために
とても苦労しましたし
色々なことを諦めて生きてきました。
『明日食べる物』の心配をしないで済んだだけ
良かったとは思っています。
 
 


昨日、古い知人からメールがきました。
彼は、今いくつかの会社を持っていて、
その中で『訪問介護事業所』も持っています。


彼とは若い時に『手話サークル』で
一緒に活動していました。
当時は最高80人前後の会員がいた大所帯のサークルでした。
彼が会長をしてサークルをまとめて、
私は役員のひとりとして庶務や会計などを担当し、
並行して講師もやりながら、
彼や仲間とともにサークルの運営をしていました。
彼は個性的すぎるので、味方も敵も多いひとでしたが、
リーダシップがとれる人で、彼の言動から
組織をまとめる術をその眼で見ることができました。
私にはとうてい真似できません。


以前に彼に、『うちでサ責をやってくれ』と頼まれましたが、
当時はうつ病で仕事辞めて自宅療養していたことや
訪問介護の業務経験がないまま
サ責の仕事は自分では出来ないと思ったこと、
家事が苦手な自分は訪問介護の仕事は向かないと思ったこと、
なにより『ケアマネ』をめざしていたことから、
彼からの誘いを断った経緯があります。


そんな、彼から相談を受けました。
「登録ヘルパーが立て続けに辞めてしまって人手不足だ。
 お前の知り合いで、いい人がいたら紹介してくれ」
とのことでした。


今日電話で彼と話をして、
紹介できる知人がいないことを詫び、
私が知っている限りの
『訪問介護事業所』の現状や
その他の情報も伝えました。

今の制度では、
働いた仕事の内容に見合う『給料』が払えないので
人材不足に拍車をかけているよねと、
ふたりで話をしてました。

モチベーションを保つのに一番有効なのが『給料』。
それが、見合う金額が払えない業界に
人が集まるわけがない。
それが、彼と私の見解でした。

彼は彼なりの『想い』があって、事業所を立ち上げ、
私は私なりの『想い』があってケアマネになった。

その『想い』だけで、どこまでモチベーションを保てるのか?

なかなか厳しいものがあるとは思います。


彼が突然、
「お前、ケアマネとしてうちに来いよ、
 お前が来るなら、ケアマネ事業所立ち上げるぞ!」
と、誘ってきました。
「私は、まだ経験1年だから、立ち上げは無理だよ。
 Aさん(サークル仲間だった現在ベテランケアマネ)を
 さそったほうがいいよ!」
と、言いましたが、彼は
「Aはダメだ、お前のほうが動ける」
と、何度も言ってました。

10年一緒に活動してきた仲間で、
人をみる眼はしっかりしている人です。
起業の際のスタッフとして向いているのは、
 Aさんよりも、経験が浅くても私のほうが適任と判断したのでしょう。
正直、彼の判断は間違ってはいないと思います。

彼の話が、本気か冗談か、良くわかりませんが、
一緒に仕事をするには、面白い男だと思います。

 
しかし、今の利用者様にたいして
中途半端で担当を降りたくありません。
ケアマネとして担当になった以上、
生活や人生を支えていく『責任』あると私は思っています。


だから、
「今の担当している利用者様に対して責任がある。
 中途半端で担当を降りたくないから『無理』!!」
と、言いましたが、
「ダメだ!絶対に俺のところに来い!!」
と即答されました(^^;


彼が、本気で考えているのかよくわかりませんが、
私の中で、経営者として、人として、信頼できるのは、
今の職場の社長より
彼のほうであるのは、間違いありません。


モチベーションを保つための一つとしては
給料以外のところで
はっきりとした形で『評価』してもらえるかどうかも
大切だと思います。
 
 
たとえ、冗談だとしても、
こうして声をかけてくれる、彼にはに感謝しています。



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ありがとうございました。
コメントのお礼のお返事は 後日書かせていただきます。
ご了承くださいますようお願いいたします。
(本当に、いつもごめんなさい)



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