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ただ今、人生の仕切り直し中のケアマネ
プロフィール
HN:
かたつむり
性別:
女性
自己紹介:
心と身体を壊し、まだ人生の仕切り直し中のケアマネ。

保有資格:社会福祉士・介護福祉士・介護支援専門員。ついでに日商簿記2級・全商簿記1級
(Twitter@renrinoeda2)
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大きく重い一年でした

私にとって、今年は大きく重い一年でした。


今年も残りわずかとなりました。


私は、新しい職場で、悪戦苦闘し、社長と時々ケンカしながら、それでも、以前と変わらずに『今の自分の全力』で、ご利用者様とご家族と向き合いながら、毎日仕事しています。

 

一度壊れた身体は、二度と元には戻りませんでした。

ですから、少しでも無理をすると、すぐに体調を崩します。

11月の初めに帯状疱疹になりました。

そのときに、『ここまで、体力も抵抗力もなくなっているのか』と、愕然としました。

前職場時代の自分の体力を『10』としたら、今の私は『4』くらいかもしれません。

 

今の体力のない身体とのつき合い方を、いまだに模索しています。

毎年自主的にやっていたインフルエンザの予防接種は、今年も体調不良でできませんでした。

 

 


あまりにも色々なことがありすぎた1年でした。

 

 


年明けからターミナルに入った父の介護と、前年からやっていた父のキーパーソンを、ケアマネの仕事をしながら必死にやった。

その時、自分の身体も本当にボロボロだった。

それでも、『父に残された時間はあとわずか。今動かないでどうする!』と、自分を奮い立たせて、本当に気力だけで必死に動いた。

そして、父は花が枯れていくように、静かに彼岸へ旅立った。

そんな父の最期を、自宅で母と姉と私の家族全員で看取った。

そして、父の遺言に従い、家族だけで静かに送った。

 


そのあとも、あまりにもいろんなことがありすぎて、私は心も身体も完全に壊れてしまった。

それでも、谷底に突き落とされた私は、今も必死に這い上がっているところです。

 


今までも、何度も絶望の淵に追い込まれ、谷底に突き落とされてきた。

そのたびに這い上がってきた。

だから、今も、ただ『地上に戻るため』に、空を見ながら這い上がり続けている。



これからも、這い上がってもまた谷底に突き落とされるだろう、何度も。

自分の人生が終わるまで、その繰り返しであろうことは、想像できる。

今までもそうだったのだから。

 




15歳の時に、家の経済事情で、大学や専門学校の進学をあきらめ、看護師になる夢をあきらめ、ランクを大きく下げて確実に合格する公立の商業高校へ進学した。

当時の我が家は、私が私立の高校に進学することもできない状況だったから。

そして、私は高校卒業後、一般企業に就職した。

 


そんな私が、今、ケアマネをしている。

そして、ケアマネの資格を取るよりも、もっと早くに、社会福祉士と介護福祉士の資格は、すでに手に入れていた。

 


高校卒業して一般企業に就職した19歳の私とは、180度違うところに、今、私は立っている。

 


ここに至るまでの道は、紆余曲折の連続だった。

あえて苦労という言葉は自分では使わない。

なぜなら、もっと苦しい思いをしている人がたくさんいるから。

その人たちに比べたら、私の半生は苦労のうちには入らない。

私は、少ないチャンスを生かして、長い年月をかけて、ケアマネの試験に合格するまでにたどり着いた。

しかし、当時うつ病であったことから、ケアマネの仕事には就くことができなかった。

それでも、カウンセリングを受け、病院をかえた結果、うつ病が寛解した。

 


自分でも『奇跡』だと思った。

 


ケアマネというかたちでようやく掴んだ、幼いころからの私の『夢』。

 

 


『自分の家の畳の上で死にたい』

 


祖母のこの言葉を、13歳の時に祖母を彼岸に送ってから、後から母から聞かされた。

そして、我が家と同じアパートの隣に住んでいた祖父母を介護していた叔父と叔母の姿。

それが、今の私の『原点』。



7年前、その叔父が、具合が悪くなり近くの病院に行ったときは、すでに末期がんで、病室で痛みに苦しみ、痛みをとるためにモルヒネ漬けになって死んでいった。

当時、介護職だった私には、持っている情報が無さ過ぎたし、叔父もすでに移送に耐えられる身体ではなかったので、転院も不可能だった。

末期がんの対応が難しい病院だったけど、先生や看護師さんは本当によくしてくださった。

そのことだけが、唯一の救いだった。


最期を自宅で過ごすことができなかった、苦しみながら死んでいった叔父のその姿が、私が『居宅ケアマネを目指す』後押しとなった。

 

 



『お母さんが大変だから、俺は、最期は病院でいいよ』

 


がんの再発がわかった時に父が言った言葉。

 

そのとき

 


― 俺は最期まで家にいたいけど、お母さんが大変だから、俺は病院でいいよ -

 


父の、心の声が聴こえたような気がした。

 


このときに、私は、クライアントの発する言葉が真実ではなく、その発した言葉の向こうに『本当の真実』が隠れていることを、ようやく知った。

 


がんの再発がわかってから彼岸に旅立つまでの、父の最期の1年3か月。

私は、父の姿から、父の言葉から、本当にたくさんのことを教えてもらった。

娘として。

ケアマネとして。

 


決して、私にとっては良い面だけの父ではなかった。

もしかしたら、負の部分のほうが多かったかもしれない。

それでも、私にとって最後にすがれる場所は父だったのだ。


そのことを、棺の中に納められた父の顔を見つめて、私はようやく気が付いた。

 


父は最期に私にたくさんのことを、自身の闘病を通して私に教えてくれた。

実際に、自分が、ケアマネとしての『ものの考え方が変わった』という自覚はある。

 


介護と仕事の両立がどれほど過酷かを、キーパーソンとして親の残りの時間とその責任を背負うことの重さを、自分が身をもって経験した。

この経験を、これからはケアマネとして、しっかりと活かしていきたい。

父も、それを望んでいるだろうと、私は思っている。

 

 


今でも、父を想って泣くことがある。

余命2週間と言われたときに、すぐに父のもとへ行くことが、仕事の関係上、どうしてもできなかった。

そして、私が行った時の父は、すでに声がでなかった。

それでも父は、安堵したように、私の顔を見て、穏やかに微笑んでくれた。

あの時の『父の穏やかな安堵したような笑顔』がどうしても頭から離れない。

 


もう一度だけでいいから、父の声を聴きたかった。


もう一度だけでいいから、父と普通の父娘の会話がしたかった。

 



後悔ではないけれど、それだけが心残り。

 



父が何度も『かたつむりはいつ来るんだ?』と、母に訊いていたと知ってから、なおさらだ。

 


『父が私に何かを直接言いたかったのかもしれない』

 

そう思った時に、父に申し訳ないことをしたと思った。

 

モニタリング訪問で一番忙しい時期でもあっただけに、私も身動きが取れなかった。

当時の職場に半日休でさえ、お願いできる状況ですらなかった。

でも、それは、私の言い訳に過ぎない。

 

 

 


まだ、私はいろんな想いが整理できないままだ。

だけど、立ち止まっているわけにはいかない。

前を向いて歩いていくしかない。

 

 


ケアマネとして、いちからやり直して、あえて自分をさらけ出して、ご利用者様とご家族と向き合い、課題解決のために奔走していく。

壊れた身体との付き合い方を模索しながら、今の自分の身の丈に合った生き方を探していく。

そして、ようやくつかんだ『夢』を手放すことなく、顔をあげて生きていく。

 


それが、父が私に望んでいることだと思って、これからも、自分の心に正直に生きていきたいと思います。

 

 


今、新たにやりたいことがいくつかあります。

実現できるかどうかは、正直わかりません。

でも、今までもそうしてきたように、少ないチャンスを活かして、新たな夢をかなえられるように、頑張ってみたいと思います。

 

 



大みそかは実家に泊まります。

 


父がケアマネさんに言った言葉

 


『家族3人で、いつまでも明るく笑って、仲良く暮らしてほしい』

 


私は、この言葉は、『父の遺言』だと思っています。



父のこの『想い』を胸に刻んで、これからも前を向いて生きていきたいと思います。

 

 

 




今年も、私の毒吐きブログにお越しくださり、本当にありがとうございました。

 


『ご利用者様とご家族の生活と人生を守り支える』ために、これからもケアマネとして精一杯務めさせていただきます。

 


どうか、これからも、よろしくお願いいたします。

 

 



かたつむり






拍手やコメントをくださったかた、ありがとうございました。
なかなか、コメントのお礼のお返事を書くことができなくて、申し訳ありません。
どうか、ご了承くださいますようお願いいたします。
(本当に、本当に、ずっと書けずにごめんなさいっ)


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